令和5年度「学校評価」実施内容報告
令和5年度「学校評価」の実施内容を下記の通り報告します。
Ⅰ.実施概要
1.対象者内容
対象者 | 対象者数 | 回収数 | 回答率 | 実施期間 | |
保護者 | 全学年 | 園児数 94名 | 42名 | 44.7% | 令和6年3月21日~3月31日 |
教員 | 12名 | 12名 | 100% | 令和6年3月7日~3月15日 |
2.質問項目
・アンケート評価項目の内容
幼稚園の教育・行事や環境についてや、子育て、家庭教育の項目についての設問を中心に行った。教職員の設問については、今年の本園の保育・教育全般を総合的に評価し、次年度の教育計画に活かせる方向で実施し、評価にはA・B・C・Dの4段階評価で行なった。
3.評価の概要
教職員アンケート
教職員の評価アンケートでは、次の点が評価・課題として浮かび上がった。
『Ⅰ 教育目標と教育方針について』教育目標・教育方針は園の幼児教育・保育を進める際の重要項目である。この項目に対する理解は前年度と比べて、「A:そう思う」、「B:ややそう思う」をあわせた肯定回答が大幅に増加したことは、職員への教育目標・教育方針への理解が深まったと考えられる。 『Ⅱ 指導計画について』指導計画についての各設問に対して、「A:そう思う」の肯定的な回答は増加している。特に、「指導計画は、教育目標・教育方針を活かして立てているか」の回答は、大幅に増加している。この点から、教育目標・教育方針が職員に浸透したことが、指導計画に反映され、実施されたと考えられる。 『Ⅲ 教育環境について』教育環境の現状としては、前年度と比較し「A:そう思う」、「B:ややそう思う」肯定的な割合は、変わらないが、より肯定的な「A:そう思う」の回答割合が増加している。このことは、広い園庭、自然、自園畑を活用した食育指導など、恵まれた教育環境を通して、子どもの動きや視線・動線に気を配った環境構成がなされていると考えられる。 『Ⅳ 教育の内容・方法について』この項目は、幼稚園教育の中核となる部分で、「A:そう思う」「B:ややそう思う」の肯定的回答が昨年度より増加している。このことは、教職員一人一人が「子どもたちに、何を経験させてどのように育てたいか」ということを考え、日常の教育内容・方法について取り組んでいるものと考えられる。 『Ⅴ 特別支援教育について』この項目も、肯定的評価が増加し、特別支援教育に積極的に取り組む姿勢が伺える。他方「特別な支援を必要とする園児について、発達理解を深めるために、自己研修したり、研修会に参加したりしているか」も肯定的評価は増加しているものの、更なる向上が必要と考える。 『Ⅵ 保護者との連携・子育て支援について』この項目も「A:そう思う」が増加し、教職員一人一人がしっかりと考え、保護者との連携、子育て支援に取り組んでいこうという姿勢が感じられる。 |
保護者アンケート
A:そう思う B:ややそう思う C:あまりそう思わない D:そう思わない
(肯定的評価 A+B)
No. | 内容 | A | B | C | D | A+B | |
お子さんの生活について | 1 | 幼稚園に安心して楽しく通えている。 | 79% | 14% | 0% | 7% | 93% |
2 | 入園後は友だちと、よく遊ぶようになった。 | 81% | 19% | 0% | 0% | 100% | |
3 | 一人で自分のことができる。 | 55% | 38% | 7% | 0% | 93% | |
4 | 必要な時「ありがとう」「ごめんなさい」が言える。 | 55% | 40% | 5% | 0% | 95% | |
5 | 良いこと・悪いことの判断ができる。 | 52% | 43% | 5% | 0% | 95% | |
6 | 約束を守って遊ぶことができる。 | 52% | 43% | 5% | 0% | 95% | |
7 | 最後まで頑張る力が育ってきている。 | 40% | 50% | 10% | 0% | 90% | |
保護者の方について
|
8 | 子育ては楽しい。 | 55% | 43% | 2% | 0% | 98% |
9 | 子育ての相談相手(協力者)がいる。 | 71% | 24% | 2% | 2% | 95% | |
10 | 子どもと触れ合う時間を大切にしている。 | 62% | 36% | 2% | 0% | 98% | |
11 | 規則正しい生活を心がけている。 | 52% | 43% | 5% | 0% | 95% | |
12 | お子さんの持ち物に忘れ物がないか確かめている。 | 45% | 38% | 10% | 7% | 83% | |
13 | あいさつや身の回りのことなど、基本的な生活習慣が身につくようにしている。 | 62% | 38% | 0% | 0% | 100% | |
14 | 幼稚園と協力して子どもの成長を見守っている。 | 67% | 21% | 5% | 7% | 88% | |
15 | 幼稚園の行事や参観などに参加している。 | 83% | 17% | 0% | 0% | 100% | |
園について
|
16 | 教育方針や子どもの様子をわかりやすく伝えている。 | 48% | 29% | 14% | 10% | 76% |
17 | 遊びを中心に実体験を大切にした教育活動に取り組んでいる。 | 45% | 36% | 12% | 7% | 81% | |
18 | 一人ひとりの個性を大切にし、意欲や自信を持たせている。 | 52% | 29% | 12% | 7% | 81% | |
19 | あいさつや身の回りの始末など、基本的な生活習慣が身についてきている。 | 48% | 45% | 7% | 0% | 93% | |
20 | 話したり聞いたりする意欲や態度を育てることに努めている。 | 57% | 29% | 7% | 7% | 86% | |
21 | 集団生活に必要な、きまりや約束の大切さを指導している。 | 57% | 31% | 5% | 7% | 88% | |
22 | 幼稚園は、野菜を育てる経験を通して「食育」への関心を高めるようにしている。 | 67% | 21% | 7% | 5% | 88% | |
23 | 避難訓練や安全指導(交通安全・防犯)などで子どもが安全に対する意識や習慣が身につくように努めている。 | 71% | 19% | 7% | 2% | 90% | |
24 | 野菜の栽培や虫とりなどを通し自然と親しめる環境を整えている。 | 57% | 33% | 5% | 5% | 90% | |
25 | 工夫された園行事を行っている。 | 52% | 26% | 10% | 12% | 79% | |
26 | 個人懇談の内容は有意義である。 | 50% | 36% | 10% | 5% | 86% | |
27 | 外部侵入者対策をしている。 | 45% | 33% | 12% | 10% | 79% | |
28 | 子育て相談・園庭開放・預かり保育など子育て支援を行っている。 | 64% | 24% | 2% | 10% | 88% | |
29 | 小学校との連携や保護者・地域の人々との交流など、いろいろな人との触れ合いを大切にしている。 | 52% | 26% | 10% | 12% | 79% | |
30 | 園の情報を「えんだより」や「ホームページ」などを通して、わかりやすく伝えている。 | 40% | 33% | 10% | 17% | 74% |
本園を選択された理由の欄に✓印をご記入ください。(複数選択可) | 記入欄 | ||
本園を選択された理由 |
31 |
自宅から近い(送迎の負担が少ない、身近に感じる、歩いて通えるなど) | 34% |
保育内容がよい(遊びを中心とした保育、のびのびとした保育、子ども視点に立った保育など) | 14% | ||
環境がよい(施設がきれい、広い、自然が多いなど) | 22% | ||
徴収される費用等が安い(教育充実費、給食費、制服、用品など) | 11% | ||
地域や小学校等との交流がある(小学校への入学の際に安心など) | 4% | ||
先生(幼稚園教諭)が、熱心である、親しみやすい、信頼できる、相談しやすいなど。 | 14% |
Ⅱ.実施方法
感染症防止のため事前に学校評価実施内容の報告、教職員自己評価アンケート・保護者学校関係者評価アンケートの集約を郵送して、各委員から意見・感想をまとめた。
Ⅲ.評価のまとめ
評価をA・B・C・Dの4段階に分けて行ったことで、どの項目も肯定的であるのか、否定的であるのかがよくわかり、肯定的評価(A+B)が”高い・低い”がよく分かり、解決すべき課題が明らかとなった。また、来年度は、幼稚園型認定こども園への移行初年度となることから、今回明らかになった課題の解決を進めるとともに、新体制始動に向けて十分な準備を行い、新しく迎えることとなる1・2歳児を含めすべての園児が安心・安全に過ごせる環境を構築し、提供することを期待したい。
総 合 評 価
<評価すべき点>
今回のアンケートでは、
・美和幼稚園の教育目標・教育指針等が明確になり、職員へ浸透しつつあることが確認できた。
・園児が広い園庭で楽しく遊び、各種行事で精一杯力を出し切り楽しめる幼稚園を目指し、教職員が一丸となり、教育・保育に取り組んで入りことが確認できた。
今後の幼稚園型認定こども園への新体制移行に当たっても、同様な姿勢で取り組んでほしい。
<今後の課題>
美和幼稚園が掲げる教育目標・教育指針等をもとにした教育・保育方針に対する一層の理解と実施。
<課題に対する見解>
前回、課題となった教職員・保護者への園の教育・保育の方針や方向性がわかりやすく伝えられていなかった点については、一定程度の改善がなされたことについては、評価できるものの、不十分な面も散見されるので、今後も職員間で美和幼稚園の教育目標・教育方針の共有をすすめていただきたい。特に来年度は、幼稚園型認定こども園移行にあわせて、新たな人員を多数雇用することから、現職員については浸透しつつあった美和幼稚園の教育目標・教育方針を基本とした教育・保育への取り組みが停滞せぬように十分な目配りをし、新しい職員に対しても指導していただきたい。
<園の見解>
令和6年4月から幼稚園型認定こども園に移行するため、今まで以上に美和幼稚園の教育目標・教育方針をもとにした教育・保育への取り組みを実施したい。また、指摘のあった課題については、新たに迎える新職員を含めて職員一同で協力し解決に向けて取り組みたい。加えて、新たなに迎える1・2歳児を含め、すべての園児が安心・安全に過ごせるように園運営についても、今まで以上に危機管理・安全管理を徹底して、すべての園児とその保護者に提供していきたい。