令和4年度「学校評価」実施内容報告
令和4年度「学校評価」の実施内容を下記の通り報告します。
Ⅰ.実施概要
1.対象者内容
対象者 | 対象者数 | 回収数 | 回答率 | 実施期間 | |
保護者 | 全学年 | 園児数 104名 | 70名 | 67% | 令和5年3月3日~3月10日 |
教員 | 12名 | 12名 | 100% | 令和5年3月6日~3月13日 |
2.質問項目
・アンケート評価項目の内容
保護者の設問項目は初めてのアンケートなので、幼稚園の教育・行事や環境についてや、子育て、家庭教育の項目についての設問を中心に行った。教職員の設問についても初めてのアンケートなので、今年の本園の保育・教育全般を総合的に評価し、次年度の教育計画に活かせる方向で実施し、評価にはA・B・C・Dの4段階評価で行なった。
3.評価の概要
教職員アンケート
教職員の評価アンケートでは、次の点が評価・課題として浮かび上がった。
『Ⅰ教育目標と教育方針について』園は、保育・教育の方針や子どもの様子を分かりやすく伝えているかの設問では、A:そう思うが8%、ややそう思うが50%肯定的には58%であったが、A.そう思うが極端に低い原因は、年間カリキュラム作成が年度途中であり体制が変わり幼稚園の方向性が明確ではなかったことが考えられる。 『Ⅱ指導計画について』教育目標・教育方針は園として幼児保育・幼児教育をするうえで重要な項目である。そう思うが0%ややそう思うが91%である。Aのそう思うに自己評価できるよう、指導計画に基づく保育に取り組む必要がある。 『Ⅲ教育環境について』この評価は高評価であった。美和幼稚園の広い園庭や園の自然を栽培や行事等に活用したり、恵まれた環境を子どもの動きや視線・動線に気を配った、環境構成がなされていたと考えられる。 『Ⅳ教育の内容・方法について』この項目内容は、幼稚園教育の基本となる部分で、「自立心」や「道徳性・規範意識」「豊かな感性と表現」「食育」「幼小連携」等環境を通して、経験し育てなければならない大切なところである。この項目の評価が低いことについては、教職員一人一人が「何を経験させてどのように育てたいか」ということをしっかりと考えて取り組むことが出来ていなかったと考えられる。 |
保護者アンケート
A:そう思う B:ややそう思う C:あまりそう思わない D:そう思わない
(肯定的評価 A+B)
No. | 内容 | A | B | C | D | A+B | |
お子さんの生活について | 1 | 幼稚園に安心して楽しく通えている。 | 68% | 28% | 3% | 1% | 96% |
2 | 入園後は友だちと、よく遊ぶようになった。 | 72% | 22% | 6% | 0% | 94% | |
3 | 一人で自分のことができる。 | 49% | 36% | 14% | 1% | 85% | |
4 | 必要な時「ありがとう」「ごめんなさい」が言える。 | 51% | 40% | 9% | 0% | 91% | |
5 | 良いこと・悪いことの判断ができる。 | 52% | 38% | 9% | 1% | 90% | |
6 | 約束を守って遊ぶことができる。 | 46% | 41% | 13% | 0% | 87% | |
7 | 最後まで頑張る力が育ってきている。 | 55% | 33% | 12% | 0% | 88% | |
保護者の方について
|
8 | 子育ては楽しい。 | 57% | 41% | 2% | 0% | 98% |
9 | 子育ての相談相手(協力者)がいる。 | 77% | 19% | 4% | 0% | 96% | |
10 | 子どもと触れ合う時間を大切にしている。 | 68% | 30% | 2% | 0% | 98% | |
11 | 規則正しい生活を心がけている。 | 52% | 46% | 2% | 0% | 98% | |
12 | お子さんの持ち物に忘れ物がないか確かめている。 | 52% | 42% | 6% | 0% | 94% | |
13 | あいさつや身の回りのことなど、基本的な生活習慣が身につくようにしている。 | 67% | 32% | 1% | 0% | 99% | |
14 | 幼稚園と協力して子どもの成長を見守っている。 | 61% | 29% | 9% | 1% | 90% | |
15 | 幼稚園の行事や参観などに参加している。 | 87% | 12% | 1% | 0% | 99% | |
園について
|
16 | 教育方針や子どもの様子をわかりやすく伝えている。 | 42% | 37% | 12% | 9% | 79% |
17 | 遊びを中心に実体験を大切にした教育活動に取り組んでいる。 | 57% | 28% | 14% | 1% | 85% | |
18 | 一人ひとりの個性を大切にし、意欲や自信を持たせている。 | 67% | 24% | 8% | 1% | 91% | |
19 | あいさつや身の回りの始末など、基本的な生活習慣が身についてきている。 | 66% | 29% | 3% | 2% | 95% | |
20 | 話したり聞いたりする意欲や態度を育てることに努めている。 | 58% | 31% | 8% | 3% | 90% | |
21 | 集団生活に必要な、きまりや約束の大切さを指導している。 | 61% | 32% | 4% | 3% | 93% | |
22 | 幼稚園は、野菜を育てる経験を通して「食育」への関心を高めるようにしている。 | 57% | 29% | 8% | 6% | 86% | |
23 | 避難訓練や安全指導(交通安全・防犯)などで子どもが安全に対する意識や習慣が身につくように努めている。 | 56% | 38% | 4% | 2% | 94% | |
24 | 野菜の栽培や虫とりなどを通し自然と親しめる環境を整えている。 | 62% | 29% | 5% | 4% | 91% | |
25 | 工夫された園行事を行っている。 | 54% | 31% | 12% | 3% | 85% | |
26 | 個人懇談の内容は有意義である。 | 63% | 31% | 4% | 2% | 94% | |
27 | 外部侵入者対策をしている。 | 52% | 27% | 17% | 5% | 79% | |
28 | 子育て相談・園庭開放・預かり保育など子育て支援を行っている。 | 59% | 32% | 7% | 2% | 91% | |
29 | 小学校との連携や保護者・地域の人々との交流など、いろいろな人との触れ合いを大切にしている。 | 43% | 36% | 14% | 7% | 79% | |
30 | 園の情報を「えんだより」や「ホームページ」などを通して、わかりやすく伝えている。 | 52% | 30% | 12% | 6% | 82% |
本園を選択された理由の欄に✓印をご記入ください。(複数選択可) | 記入欄 | ||
本園を選択された理由 |
31 |
自宅から近い(送迎の負担が少ない、身近に感じる、歩いて通えるなど) | 30% |
保育内容がよい(遊びを中心とした保育、のびのびとした保育、子ども視点に立った保育など) | 16% | ||
環境がよい(施設がきれい、広い、自然が多いなど) | 19% | ||
徴収される費用等が安い(教育充実費、給食費、制服、用品など) | 13% | ||
地域や小学校等との交流がある(小学校への入学の際に安心など) | 7% | ||
先生(幼稚園教諭)が、熱心である、親しみやすい、信頼できる、相談しやすいなど。 | 16% |
Ⅱ.実施方法
コロナウイルス感染防止のため事前に「令和4年度『学校評価』実施内容の報告」「教職員『自己評価』アンケート集約」「保護者『学校関係者評価』アンケート集約」を郵送して、各委員から意見、感想を書面にて論評していただいた。
Ⅲ.評価のまとめ
今年度は評価をA・B・C・Dの4段階に分けて行ったことで、どの項目も、肯定的であるか否定的であるかがよくわかり、肯定的評価(A+B)の高い・低いで課題が明らかになった。また、「初めての自己評価の実施で、評価と課題を分析していくことで、来年度からの方向性を明らかにしていくことができる。
総 合 評 価
<評価すべき点>
肯定的な見解
・年度途中ではあるが、年間カリキュラムも作成し、美和幼稚園としての、目標・指針が明確になってきている。
・沢山の園児で賑やかに行事をしたい、広い園庭で園児が楽しく遊ぶ幼稚園にしたい、美和幼稚園で誇りを持って仕事をしたい等教職員が同じ気持ちを共有し前向きである。
・コロナ禍の中でコロナ感染予防対策を徹底的に行い、分散等工夫して行事が実施出来たのは、教職員皆様の努力があったからである。
コロナ禍はまだまだ続くと思われますが、これからもしっかり予防対策を行い園児のために頑張ってほしい。
課題に対する見解
幼稚園の体制が変わって年間カリキュラムの作成が年度途中であり幼稚園の方向性も明確ではなく、保護者・保育教諭に保育・教育の方針や方向性が判りやすく伝えられていなかったことについては、カリキュラムを全教職員で共有し十分な話し合いを行い指導計画を立て、達成に向け頑張ってほしい。指導計画に沿って一つ一つ丁寧な指導を心がけ、保護者からの信頼回復に向けて努力をお願いしたい。
園児募集について
美和幼稚園としての長い歴史で培った質の高い幼児教育や園舎、広々とし自然に恵まれた園庭と最新の総合遊具、食育に繋がる広い農園、そして更なる子育て支援としての認定こども園への移行等、美和幼稚園ならではの特徴ある活動を情報発信し園児獲得につなげていく。また子育て支援事業として取り組む子育て相談、未就園児招待【みわキッズ】などの行事内容も工夫し計画的に実施していく。
<今後の課題>
〇子どもは、幼稚園での生活の中から様々なことを発見し、遊びを通して社会性を学んでいく。それらの経験は人間形成を培う基礎となるものである。教師がまず、子どもを知ることから始まり、どうしたら子どもが楽しんで遊ぶことが出来るかなどの内容や、子どものための環境づくりなどをさらに理解し、考える必要がある。
・指導力を向上させるための研究保育を行なう。
・普段の生活の流れに沿った保育を行なう。
・クラスの実態を把握し、子どもの興味や関心に応じた保育をする。
・ねらいを明確にする。
・保育を見る目を養う。
・研究保育後の協議会では積極的に発言し意見交換をする。
・研究保育後の反省や考察、協議内容をまとめ、自分の指導力向上へつなげる。
〇質の高い保育を実現させるためには、次の3点が基本となる。
1.発達段階を考える。
2.環境を通して考える。
3.多様な経験を通して考える。
幼稚園教育要領と美和幼稚園の年間カリキュラム・保育方針に沿った保育を今後も継続していく事が大切である。
<園の見解>
体制が変わり美和幼稚園・子どもを取り巻く環境が変化して2年目となる。年間カリキュラムをしっかり見直し、美和幼稚園としての目標・指針を明確にして、新しい活動内容を工夫していきながら、長年築いてきた幼稚園教育を大切にし、さらに質の高い教育・保育が実現できるようにしていく必要がある。今後も職員会議等を通じ情報交換を行い全ての園児、教職員が安全・安心と充実した園生活を送る事が出来るように取り組む。また全園児が関わりを持つ異年齢との活動を展開しながらお互いに認め合い人間関係を構築することが出来るように取り組んでいく。